直球すぎです、成瀬くん




「百叶、柚、あけおめ〜」

「あけおめ〜久しぶり」


冬休み明け、百叶と一緒に久しぶりの教室に入ると、既に登校していたまりなちゃんと玲可ちゃんがひらひらと手を振った。


「あけましておめでとう…!」

「久しぶりだね、今年もよろしくお願いします」


ナニ2人とも改まっちゃって〜、と笑いながら、まりなちゃんは私たち2人の肩をぽんと叩いた。


「あたし年越しの瞬間地球にいなかった!」

「唐突だね、てか何それどゆこと?」

「大ジャンプした」

「…高校生にもなってまだそんなことする人いたんだ…」

「え!?みんなジャンプしないの!?うちの家族の恒例行事、みんなもやってるもんだと…」

「仲良いねまりなん家」


相変わらずのまりなちゃんと玲可ちゃんの軽快な会話に、自然と口角が上がる。



しばらく4人で話しているとチャイムが鳴り、同時に先生が教室に入ってきた。


「あけましておめでとうー、席ついてー。さっそくホームルーム始めまーす」

「センセー、いい加減席替えしたいでーす」


先生が話し始めたところに被せるように、1番前の席の男子が挙手しながらそう言った。

それに続くように教室内の各所から賛成の声が上がる。


少し考えて先生が「確かに、ずっとしてなかったもんね」と口にすると、やった!と嬉しそうに立ち上がるクラスメイトたち。

今回もまた、自作のくじを準備していた男子のを借りて、いざくじ引き。


引いたくじの番号と、先生が黒板に書く座席表を見比べる。



……あ、1番前だ…しかも真ん中………


隣の成瀬くんにそっと視線を向けると、まるで動く気がないかのように、引いたくじを片手に机に突っ伏している。


やがて席移動が始まっても、動く気配はない………成瀬くんの席になった人困るよ絶対…………

そう思いつつも声をかけられない私のもとに、荷物をまとめた百叶が来た。