運命の4セット目が始まった。
隣の百叶は先ほどからずっと、祈るように両手を固く握っている。
しかし、いきなり相手のサービスエースが決まってしまい、会場には大歓声が上がる。
「…頑張って……」
百叶は真っ直ぐ先輩たちを見つめ、握った手の力を強くした。
私も、膝の上で手を握り締める………先輩、頑張って…………
「……っあ!!」
思わず、同時に短く声を上げた。
相手からの鋭いサーブを受けたあと、トスされたボールは朝井先輩のもとへーーーー3枚のブロックの隙間を縫うように、粘りのスパイクを決めた。
「っやった!柚!先輩決めた!今の見たっ!?」
「うんっ!」
さっきまで固い表情だった百叶が、ほっとしたように口元を緩めた。
ずっと止められていた先輩のスパイクが決まった。コートを見ると、先輩たちも円陣を組んでお互いを鼓舞し合っている。
このまま、また先輩たちの流れになって………!
しかし、そう簡単に流れは変わらず、序盤から点を取り合う展開に。なかなか連続ポイントが決まらず、苦しい時間が続いた。
そんな中、この流れを先に打開したのは先輩たちだった。
いよいよこのセットも後半戦に差し掛かったタイミングで、ずっと欲しかった連続ポイントが入った。先に20点目に乗せ、会場には大歓声。
どうかこのまま……!


