直球すぎです、成瀬くん







「あれ」



出口へと向かう途中、不意に前方から声がした。



「来てくれたんだ、嬉しいな」


にっこりと笑いながら駆け寄ってきたのは、指定ジャージを身にまとった朝井先輩だった。

開いたチャックの隙間からは、青いユニフォームが少し見える。



「…あ、お、おはようございます…!」


突然のその姿に、慌てて挨拶をした百叶に続いて、私も頭を下げた。



「ありがとうね、心強いよ」

「い、いえそんな…」

「おーい朝井!ミーティングするってー」


少し話したところで、向こうから先輩を呼ぶ声が飛んできた。


「ごめん、呼ばれたから、行くね」


じゃあ、と軽く手を振った先輩は、踵を返すと颯爽と奥の方へと姿を消した。



「じゃあ、行こっか」


隣の百叶が外を指差した声に頷くと、そのまま、すぐ近くにあったファミレスへ向かうことにした。





同じことを考えた人が多かったのか、お昼近くという時間帯もありそこそこ混み合う店内。中に入ると、忙しそうにしながらもパートさんらしき女性がすぐに席に案内してくれた。




「…先輩たち、勝つといいね、楽しみ」


注文し終え、グラスの水を一口飲むと、百叶は嬉しそうに口を開いた。


「うん、たくさん応援しようね」


その笑顔に、私もつられて口角が上がる。




その後、運ばれてきた料理を口に運びながら話す時も百叶は絶えずその笑顔を見せていて、本当にバレーの試合を楽しみにしているんだなぁと、何だか嬉しくなった。


もちろん、先輩たちの試合も、ものすごく楽しみ。