「蓮…先生………? 」

目を見開くと、蓮先生が私に覆いかぶさっている。

体重はほとんどかけられていないけど
体は密着して、顔と顔が触れる寸前のところまできている。


状況がよくわからない…
けど、今までにないくらい、ドクン、ドクンと心臓の鼓動が激しくなる。


「俺、結愛ちゃんのことが好きなんだ。
何度も気持ちを抑えようと思ったけど
日に日に愛おしくなってきて、
だから、俺と付き合って下さい 」


一瞬だけ時間が止まったかのような感覚になる。


本当なの?

こんな私のこと好きになってくれるの…?


「私なんかで良いの ?
弱虫だし、すぐに逃げるし、
何1つ良いところなんてないよ 」


自分で言ってて悲しくなってくるけど
これは事実。


「弱いから俺が守りたい
それに結愛ちゃんの良いところはたくさん知っている
だから迷惑じゃなければ俺が支えたい 」


目をまっすぐに見つめられて
ドキドキが止まらない。


「私も蓮先生が好き………
いっしょにいると落ち着く…」


「俺もだよ、
結愛、キスしてもいい?」

目が合ったまま、私の様子をうかがっている


嫌な理由はない

けど、お父さん以外の男の人から呼び捨てにされるのも初めてでドキッ…としているのに、キスなんてされたら心臓もたないよ。