研修が終わって 配属先が決まって。

私も 実際に 仕事が始まった。


光司が言ったように 

就職したばかりの私は

恐ろしく 疲れていた。


仕事らしい仕事は まだしてないのに。


家に帰ると 「疲れたー」と言って

私は ソファに 倒れ込む。


「お母さん すごいよね。こんな状態で ご飯作ってるんだね。」

「そんなに疲れるのは 最初だけよ。すぐに 慣れるから 大丈夫。」

母は 余裕の笑顔を 私に向ける。


光司と同棲しなくて 本当によかった。

こんな状態で 家事をするなんて 無理だった。


私は 母が 何でも してくれるけど。

1人暮らしの光司は 全部 自分でやっていた。


去年の今頃 光司は 相当 辛かっただろう。

それなのに 私は 会えなくて 寂しいなんて。


疲れている思考は 負の心理を 強調する。

自分の未熟さ 思いやりのなさを 痛感して。


私は 涙を浮かべながら 光司に電話した。