「まどか。最近 外泊 多いわね。」

母に言われて 私は 肩をすくめる。


光司を 家族に 紹介はしてないけど。

恋人がいることは 話していたから。


「そうお?気のせいじゃない?」

うまく ごまかす言葉が 見つからず。

曖昧な笑顔で 母から 目を逸らす私。


「まどかは もう子供じゃないから。余計なことは 言わないけど。責任のとれないことは しないでちょうだいね。」

母は いつもこんな風に 私に釘を刺す。

頭ごなしに 叱られるよりも 私には響く。


「わかっているわ。今は 就活で必死だもの。大丈夫だから。心配しないで。」

少し強気で 私は 答えたけど。

母には 全部 見透かされていると思った。


「若い時に 色々な経験をするのは いいことだし。まどかは 無謀なこと しない子だから 心配しているわけじゃないの。でも 時々は 注意しないとね。」

母は クスッと笑って 言った。


こんな風に 理解されるから

逆に私は 羽目を外せない。


結局 母の策略に 私は 負けてしまう。


光司の部屋に 泊まることを 

それから私は 少し 控えたのだから。