初めて 光司と結ばれたのは 

付き合って 1ヵ月が過ぎた頃。


食事の後 光司の部屋に行くのが 定番になってきて。

甘いキスを 繰り返しながら

私は 光司に ブレーキをかけていた。


初めてじゃないけれど 私は 怖かった。


未熟な経験しか なかったから

それ自体が 怖かったし。

先へ進んだ後の 関係も 怖かった。


まだ 愛する歓びを 知らない私は 

それだけの関係に なることが 怖かった。


「んっ…まどか…」

いつものように 光司の部屋で キスをして。

光司の指が 胸に滑り込んで。


いつもは そこで

「ごめん。まだ…」

私は 光司の指を 引き抜くのに。


その日は なぜか 光司を止める気に なれなかった。


「まどか?いい?」

私が 頷くと 光司の唇は 首筋に下りてきた。


「…あっ。こうじ…」

「…んっ…あっ。」


優しく 丁寧に 私を抱いた光司。

私は 甘い幸せに 震えていた。