「芹沢さん、俺の名前覚えてくれてます?」 えっと確か… 「那須さんですよね?那須和樹さん」 「覚えてくれてたんですね。嬉しいです」 那須さんは凄く気さくで、お酒も飲めて、話も合うのが楽しかった。 けど、なぜか、会社での金木くんのことが頭から離れない。 「もしよかったら、連絡先交換しましょう」 「はい」 「いい感じですね、南央さん」 隣に座っていた文ちゃんが耳打ちしてくる。 「凄くいい人だね」