「南央」 振り向くと 「真哉…」 私の手首を真哉が握っていた。 「何?」 後ろを振り向き体を向ける。 「ちょっと…こっち」 少しお店から離れた通路に誘導される。 私の後を不機嫌そうに新がついてくる。 「あの、少し席を外してもらえるかな?」 真哉が新に向かって言う。 あからさまに嫌な顔をしている新を見て 「うんん、新はここにいて」 私が新の手を握り引き止める。 「それで、何?」 「あのさ…あの時はごめん。俺が悪かった」 頭を下げる真哉