「大有りだ」

 表情ひとつ変えずに大地くんが棚からバスタオルを取り出す。

「服は海月から適当に借りてくるか」
「大地くんの貸してよ」
「俺のはお前にはでけえだろ」
「彼シャツは乙女の夢だよ」
「はあ。じゃあ、それで」

 サイズの合わない服をダボっと着たら可愛いとか思ってくれない? 無理?

「ここが、風呂場」
「コンパクトだね」
「お前んちの風呂は、さぞでかいんだろうな。窮屈だろ?」
「……これじゃ一緒に入れない」
「入る気ねえよ。お湯の出し方わかるか」
「わかんない」
「こことここ、捻るだけだ。最初は水だがじきにお湯になる。湯と水を調節して好みの温度にする」
「え、こっちが水?」
「待て」

 捻ると勢いよくシャワーが頭から降ってきた。

「お前なあ」
「ごめん」

 大地くんが滝にうたれたようにビショビショになる。

「寒い……?」
「なんの仕打ちだ」
「わざとじゃない、よ」