オオカミさんはウサギちゃんを愛でたい。

「メールなんて嫌いだ。仕事でもなきゃ打ちたくねえ」

 それでも返してくれてたんだって思うと、そっけないメールにも途端に愛を感じる。

「ガキのお守りしてるほど暇でもない」

 お守りじゃないもん。デートだもん。

「他人にペースを乱されたことなんて。一度もなかった」

 ふーん。あたし、大地くんのこと振り回してたんだ。

「誰が想像できる。17のガキに、人生狂わされそうになるなんて」

 ねえ、大地くん。
 それじゃあ、まるで、あたしのこと好きみたいに聞こえるよ。
 自惚れちゃうよ。

「お前みたいなワガママ娘。かこう趣味なかった」