オオカミさんはウサギちゃんを愛でたい。


 ……いま。大きな音、した。

 一階?
 それとも、居間?

「美香」

 ――――!

「起きてるか」
「っ、大地くん……?」

 帰って、きたの?

「今日は、悪かったな」

 部屋の入口に、大地くんが立っている。

「帰ってこられたの?」
「ああ。暫く待機させられたけど解散になった」
「そうなんだ」
「停電したんだってな」
「うん」
「まあ。じきに回復するだろうけど」

 そういって大地くんが、タオルで髪をぬぐっているのがわかった。

「濡れてるの?」
「外、雨こんなだろ」
「傘は?」
「ささねえな」
「えー、風邪ひいちゃうよ。お風呂は?」
「今、湯が出せないんだ」
「……あたしのこと見える?」
「まあ。ぼんやりと」
「こっち、来てよ」