【愛奈side】

『じゃあね、カスミちゃん。地獄の底で今までした自分の行いを後悔し続けろ』

電話を切った瞬間、全身に鳥肌が立った。

今までずっと言えずにいた言葉をカスミちゃんに伝えることができた。

今頃、あの女は打ちひしがれているに違いない。

「あはははは!ざまぁみろ!全部、因果応報なんだから」

ベッドに座ったままケラケラと笑っていると、部屋の扉が開いた。

「愛奈、さっきあなたに電話がかかってきたわ」

「電話?」

「そう。伊藤先生って知ってる?今年退職した女の先生なんだけど、あなたに話があるって」

「伊藤先生!?知ってる!先生、なんて言ってた?」

まさか伊藤先生があたしに電話をかけてきてくれるなんて思いもしなかった。

「さあ?電話番号控えておいたから折り返してみたら?」

「そうなの?ありがとう」

母はわたしにメモ書きを手渡すと部屋を後にした。

あたしはそのメモに書かれた電話番号にすぐさま電話をかけた。