事が終わると、金城はあたしのベッドに腰かけ一服を始めた。
「なぁ、カスミ。今から一緒にパチンコでもいくか~?」
「……どっからそんな金が出てくんのよ」
乱れた制服を直しながら金城を睨み付ける。
「実はさ、いい金ズルが出来てさぁ。去年ぐらいから、結構懐が潤ってるんだわ」
クックと喉を鳴らして笑った金城に嫌悪感が募る。
「なぁ、お前の学校に上田って名字の奴いねぇか?母子家庭の。いつもニコニコしてる純粋そうな背の小さな女」
「上田?」
まさか、と思った。
その特徴に当てはまる人物が目に浮かぶ。
「あっ、そうだ。確か、上田真紀だったなぁ。真紀ちゃん、お前と違って純粋で可愛いんだよなぁ」
金城は煙を吐き出しながら真紀の名前を口にした。
「なんでアンタが真紀のことを……?」
「去年、アイツの母ちゃんに金貸したんだよ。よっぽど生活に困ってたんだろうなぁ。学費が払えないとか、食べるものがないとか言ってたぞ。保証人なしですぐに融資可能だって言ったら飛びついてきてよ。で、金貸したんだわ」
「真紀のお母さんに金を……?」
「あの母ちゃん、無知なんだろうなぁ。俺の言った法外な利息をもう1年もずーっと素直に払い続けてんだよ。いいカモだったぜ、アイツら」
「カモだったぜ、ってなによ」
「根こそぎ奪いすぎてもうアイツらから引き出せる金はねぇんだよ。取り立ても追い込みすぎたし、今頃くたばってるかもしれねぇなぁ」
「どういう意味?」
「さっき電話したら『娘と一緒に死にます』とかなんとか言ってたんだよ、あの女。金なさ過ぎて頭おかしくなっちまったのかもしれないな」
金城は悪びれる様子もなくそう言うと、タバコの火を近くにあったビールの空き缶でもみ消すとあたしのベッドに寝転んで目をつぶった。
そして、数分後にはグーグーとけたたましいいびきをかき、大口を開けて寝てしまった。



