「ねぇ、カスミちゃん。金城って男、知ってる?」
ドクンッと心臓が不快な音を立てた。
「アンタ……どうしてアイツの名前を……?」
「さぁ、どうしてだろうねぇ」
愛奈はおちょくるような言い方であたしを煽る。
「カスミちゃんがどうしてそんなひねくれた人間になったのか少しは理解できた気がする。まぁ、生まれつきなんだろうけどやっぱり家庭環境も大事だってことだね?あんな男に父親面されて……いろんなことされたら……そりゃ学校で誰かをイジメたくもなるかもね?」
背中に汗をかく。絶対に知られてはいけないことを愛奈に知られた……?なぜ?どうして……?
呼吸が浅くなり心臓がドクンドクンと震える。
「あっ、やっぱりそれがカスミちゃんの弱点だったんだね。怖いものなしのカスミちゃんにも怖いものがあったんだ?」
「別にアイツのことなんて怖くないし」
「声が震えてるよ?昔、あれこれされたんでしょ?あの人ね、前科があるんだよ。ホントクズだよねぇ。昔、カスミちゃん以外の女の子のことも――」
「――やめろよ!!」
怒鳴りつけると、愛奈がニヤリと笑った。



