そんな人間に利用されている自分にも嫌気が差すけれど、どうしようもない。

わたしはこのがんじがらめのような日々を受け入れて生活するしかないのだ。

教科書の答えと用意しておいた現代文の課題をカスミちゃんに送ると、既読になったまま返信はなかった。

自分が逆の立場だったら烈火のごとく怒りだすのに、自分がやる分には何の問題もないらしい。

相手の気持ちを全く考えないどころか、そんなことを考える気もサラサラないんだろう。

カスミちゃんの人間性を疑う。

どうしたらあんなモンスターのような人間が生まれるんだろう。

カスミちゃんに出会ったのがわたしの運の尽きだ。

でも、もう高校2年生。彼女から離れて自由な生活を送るまではもう2年を切っている。

今までだって何とか耐えてきた。だから、あと少しだけ頑張ろう。

そうすればきっとわたしには明るい未来が待っているんだから。

わたしは必死に自分自身にそう言い聞かせて、机の上に参考書を広げてペンを握った。