休み時間になり楽しそうにしゃべっている香織と杏奈の元へ行く。
裏サイトに書き込みをしたのが二人だと分かっていても、ここで二人を突き放すのは得策ではないと思った。
今このクラスを牛耳っているのはカスミちゃんと志穂ちゃんで香織と杏奈は2軍に甘んじているけれど、カスミちゃんたちがいなければ1軍にいてもおかしくない人間だ。
そんな力のある人間のそばにいることはデメリットよりもメリットの方が大きかった。
内心腸が煮えくり返りそうになっていたものの、あたしは笑顔で二人に声をかけた。
「ねぇ、あのさ――」
あたしが声をかけると、二人は目を見合わせてへらっと嫌な笑みを浮かべた。
「何?なんか、用?」
「うん。あの――」
話し出そうとした瞬間、杏奈がぶはっと噴出した。
「無理無理無理!マジ、その顎ウケるわ~!ダメだ!笑いが止まんない!!」
目に涙を浮かべてあたしの顎を指さして笑う杏奈に唖然とする。
「ちょっとぉ、杏奈ってばやめてよ~!我慢するって言ってたじゃん!」
「だってぇ。無理だって!想像以上にすごいもん!こりゃマスクをして隠したくなるわけだわ!あたしだって隠すし!」
「あははははは!でしょ~?ウケるでしょ~?」
あたしを見てはゲラゲラとお腹を抱えて笑う二人に顔が強張る。
その様子を見ていた他のクラスメイト達もあたしのことを見てはコソコソと互いに耳打ちし合って笑っている。
一気に血の気が引いていく。
この感覚に覚えがあった。



