もうみんなにとってわたしはどうでもいい存在なんだろう。

心が粉々に砕けそうになる。

ダメだ。もう耐えられない。

通知の止まらないスマホを握り締め、わたしはある決心をした。

もう抜けよう。このグループから。

【愛奈が退出しました。】

そのボタンを押すと、ようやく通知が止まった。

「ちょっと、愛奈!!アンタ、何勝手に抜けてんの!?」

カスミちゃんの叫び声に体をびくつかせる。

もう何をやっても何を言っても裏目にしかでない。

もうだめだ。もう限界……。

心が壊れる寸前だった。

目頭が熱くなり、胸が張り裂けそうになる。

わたしは唇を噛みしめると、机の横にあるバッグをひったくる様に掴んだ。

「無視してんじゃねぇーよ!」

いつのまにかカスミちゃんが目の前まで迫っていた。

わたしは弾かれたように立ち上がると、カスミちゃんの横を通り過ぎて駆け出した。

「愛奈!?アンタ、あたしに刃向かう気!?」

カスミちゃんの絶叫が教室中にこだまする。