二人はいつだって一緒にいるし、放課後も常に一緒に行動している。
でも、二人の間には確実なる主従関係が成立している。
志穂ちゃんはいつもカスミちゃんの顔色を伺い、カスミちゃんの機嫌が損なわれないようにと気を遣っている。
そこまでして一緒にいて虚しくならないんだろうか。
高校生になっても金魚のフンを続ける志穂ちゃんを心の中で罵る。
でも、志穂ちゃんがそこまでして耐える気持ちもほんの少しだけ理解できた。
カスミちゃんが転校してくる少し前、志穂ちゃんはクラスで浮いた存在だった。
その当時、教室内でも消しゴムや鉛筆がなくなることが相次いだ。
その疑いをかけられたのが志穂ちゃんだった。
志穂ちゃんのペンケースの中に、名前を消した跡がある鉛筆や消しゴム、それに名前のないヘアゴムなどが複数入れられていたからだ。
『それ、返して!』
クラスメイト達が詰め寄る中、彼女は首を縦には振らなかった。
それどころか悪びれる様子もなく、『これ、うちのだから。うちがとったっていう証拠あるの!?』と言ってのけた。
名前を消しているのは明らかなのにそれを認めようとしない志穂ちゃん。
わたしも色鉛筆を数本盗まれていた。
そんなこんなでクラスから白い目で見られて浮いていた志穂ちゃんにとって転校してきたカスミちゃんは救世主だったに違いない。
カスミちゃんのワガママを我慢して一緒にいれば、自分がクラスの中で浮くこともない。
カスミちゃんという盾を手に入れた志穂ちゃんは教室内で強大な力を得るようになった。
でも、二人の間には確実なる主従関係が成立している。
志穂ちゃんはいつもカスミちゃんの顔色を伺い、カスミちゃんの機嫌が損なわれないようにと気を遣っている。
そこまでして一緒にいて虚しくならないんだろうか。
高校生になっても金魚のフンを続ける志穂ちゃんを心の中で罵る。
でも、志穂ちゃんがそこまでして耐える気持ちもほんの少しだけ理解できた。
カスミちゃんが転校してくる少し前、志穂ちゃんはクラスで浮いた存在だった。
その当時、教室内でも消しゴムや鉛筆がなくなることが相次いだ。
その疑いをかけられたのが志穂ちゃんだった。
志穂ちゃんのペンケースの中に、名前を消した跡がある鉛筆や消しゴム、それに名前のないヘアゴムなどが複数入れられていたからだ。
『それ、返して!』
クラスメイト達が詰め寄る中、彼女は首を縦には振らなかった。
それどころか悪びれる様子もなく、『これ、うちのだから。うちがとったっていう証拠あるの!?』と言ってのけた。
名前を消しているのは明らかなのにそれを認めようとしない志穂ちゃん。
わたしも色鉛筆を数本盗まれていた。
そんなこんなでクラスから白い目で見られて浮いていた志穂ちゃんにとって転校してきたカスミちゃんは救世主だったに違いない。
カスミちゃんのワガママを我慢して一緒にいれば、自分がクラスの中で浮くこともない。
カスミちゃんという盾を手に入れた志穂ちゃんは教室内で強大な力を得るようになった。



