カメラマンさんに声をかけられ、いつもの調子で振り向いた。
と同時、ヒールでドレスの裾を思いっきり踏み、体がぐらついた。
「おっと」
にやけていたはずの高虎の声が聞こえた。
数秒後、私は無事に彼の腕の中にすっぽりと収まっていた。
「また頭を打ったら大変だ。慎重にいこう」
「あ、ありがとう……」
彼に支えられ、立て直された私はそのまま手を引かれる。
カメラマンさんの指示に従い、階段の下から途中に上がる間、彼はずっと私が転ばないように支えてくれた。
綺麗と言われたときから、私の胸は高鳴りっぱなしだ。せっかくメイクをした顔が赤くなっていないか心配になるほど火照っているのを感じる。
「お二人とも、笑ってください」
緊張で顔が引きつった。けど、なんとか笑顔を作る。
「じゃあ次は、花嫁さん、お婿さんの首に手を回して」
「え……こ、こう……?」
景虎と向かいあい、手を伸ばす。
彼の首の後ろで指を組むと、自然と視線がぶつかり合った。



