さらに一週間休職した私は、めでたく仕事復帰することになった。
……とはいえ、ひとり頭の仕事量が多い秘書課は荷が重いだろうということで、景虎が提案した庶務課に配属されることに。
「鳴宮です。よろしくお願いします」
朝礼で挨拶をすると、庶務課の人たちは「お願いしまーす」と口々に答えた。
私は社員の社員証を作ったり、駐車場の許可証を出したり、就労証明を書いたり……という、本当に地味な事務仕事をすることになった。
「よろしくお願いします」
案内されたデスクの横に座っていた、中年の女の人に声をかける。
「はい。わからないことがあったら聞いてくださいね」
副社長の妻という触れ込みがあったのか、庶務課の人々は好意的で、佐原さんのように敵意むき出しなんてことはなかった。
たしかに、ここなら平和に暮らせる。
社長秘書は私を含めて四人いた。毎日目の回る忙しさで、少し体調が悪いくらいじゃ休めないという見えない圧力があった。



