うんうんと唸っていると、景虎にすっと携帯を取られてしまった。
「えい」
「ちょっと!」
彼はすすっと指を動かし、アヤトをブロックした。それだけでは済まさず、連絡先まで消してしまった。
「あー! なにするの!」
「君は結婚したんだ。他の男の連絡先など、必要ないだろう」
「必要とか不必要じゃないでしょ。他人の携帯を勝手にいじるなんて人としてどうかしてるよ! 束縛が過ぎるよっ」
拳でそこにあった彼の胸板をポカスカ叩くと、彼は苦々しい顔で私の手首を握って止めた。
彼がそこまでするとは。心配の域を越えて、干渉されているとしか思えない。
「わかった。もうしない」
吐き捨てるような言い方に、反省の色は感じられなかった。
「今度やったら離婚だからね」
「うっ。そういう破滅的な言葉をやたらと発するなよ」
「景虎が反省してないからでしょ」
携帯を取り戻し、他の連絡先を消されないうちに指紋認証でロックをかけようとすると。
「あら?」
「ん?」



