旦那様は懐妊初夜をご所望です~ワケあり夫婦なので子作りするとは聞いていません~


 結局カードの請求が来て私の散財が発覚し、両親は「ほらみたことか」と大激怒。別の学校に転校させられた。

「人の悪いところばかり見ないで、いいところを探そうとする。君はこの世で生きていくには純粋すぎる」

「そんな大げさな……普通に苦手な人も嫌いな人もいるよ」

「理由もなく嫌いにはならないだろう? 嫌うにはそれなりの理由がある」

 話をしながらフカヒレを食べ終わると、次は牛肉のグリルが運ばれてきた。

 多種の料理を食べられるようにか、ふたきれだけ乗ったそれをゆっくり口に運ぶ。顔を上げると、彼も美味しそうに肉を頬張っていた。

 彼と付き合っていたとき、私はどんな話を彼としてきたんだろう。そういう人に騙されていたという話もしたんだろうな。

 だから彼は、私のことを一部買い被っているのだろう。二十歳の私は世間知らずだけれど、そんなにピュアでもないつもりだ。

 それから五年間社会人として暮らしたら、擦れていて当たり前。なのに彼は私を天使のような穢れのない人間みたいに言う。