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何度同じことをしたら気が済むんだろう。

手を伸ばせば掴めるかもしれないのに、
掴めなかった時のことを考えたら怖くて逃げて。

そのくせ誰かが手を伸ばそうとするのを見ると苛ついて、無理やり引き寄せて。




″ もう限界っすよ。ちゃんと付き合ってください。好きです″


はっきりとそう言った、
その言葉が心底羨ましかった。

今の俺に言えない言葉、
本当は言いたくて仕方がない言葉。



赤髪の後輩に抱きしめられたその後ろ姿を見て

優しく抱き寄せられた猫っ毛の頭を見て

目の前が真っ赤に染まった気がした。