イケメン王子は溺愛中

《樹》

ほぉっ、桃山さんと話せた…。

なんか…奇跡?みたいな。

本人には、小田原さん狙いだと思われたけど。

ちょっと、ショックだけどこんなことでくじけちゃだめだ!俺!

ファイト!

そう自分に呼び掛け、なんというか、気合いをいれる?なんてことをしていたら…

「おい、樹。」

話しかけられた。

「おっ、漣。なんかあった?」

忍というのは、俺の幼馴染み。

藤岡漣(ふじおかれん)は、フレンドリーで明るいやつだ。

友達もいっぱいいるし、まぁ、コミュ力高い系のやつだ。

「ん? お前、なんか嬉しそうだから話しかけた。」

「は? なんで、そんなこと漣にわかるんだよ。」

「お前、幼馴染みなめんなよ。んー? さては、桃山さんとなんかあったのか?」

は?

なんでそこまでバレてるんだよ?

「お、図星かぁ。よかったな、桃山さんと同じクラスになれて。」

まぁ、その点は、嬉しいけど。

クラス表みたときは飛び上がるほど嬉しった。

俺は、桃山さんが好きだから。

「まぁ、お前は梓さんとラブラブだろ。羨ましいな。」

「あぁ、梓のこと話してたら、会いたくなってきた…!」

「あっそ。ってかお前、森本に用事あるって言ってなかったか…?」

そういえば、森本って…

「あ、忘れてた。まずいっ、拓に怒られる!」

「ちょっと待て、漣!」

「なんだよっ、拓、遅れるとマジで怖えぇーんだからな?」

「もしかして、その森本、小田原さんの彼氏…?」

別に関係ねぇけど。

「そうだけど。知らなかったのか? かなり噂になってたみたいだけど。んじゃ、俺行くからなっ」

森本と言えば、成績優秀、容姿端麗、運動神経もそれなりにいい、人気者だ。

小田原さん、可愛かったもんなぁ。

ま、俺が興味あるのは、桃山さんだけだけど。