ピヨピヨ!

「何?今の音」

春奈ちゃんが聞いてくる。

「あ、私のメッセージアプリの着メロだよ!」

つまり、私にメッセージが来たということだ。

「ごめん、ちょっとメッセージ見るね」

「うん、いいよー」

二人に許可を求めてから、スマホを見る。

え…

新藤くんだ…。

待ち受けに表示されていたのは、

新藤樹
新藤樹さんからメッセージが来ています

というものだった。

一体なんだろう。

新藤くんには、活動班の連絡に必要ということで、班全員で連絡先を交換したときに、連絡先を渡した。

「ん? ここみちゃん。誰から?」

「それが…新藤くんから」

私は、メッセージアプリを起動し、新藤くんからのメッセージを見た。

『桃山さん、起きてる?
ちょっとホテルの裏までこれる?』

という内容だった。

「新藤くんに、呼び出された…」

「えぇっ! ここみちゃん! 行ってきなよ!」

「そうだよ、告白かもしれないじゃん!」

梓ちゃんと春奈ちゃんに、背中を押されるようにして、私は部屋を出た。