居候同期とフクザツな恋事情




「あ、メェちゃん。明後日って、帰り遅くなる?」

会話をやめて食べることに集中していたら、おにぎりを片手にスマホを弄っていたイオが不意に話しかけてきた。


「明後日は……そんなには遅くならないと思う」

ちょっと考えてから答えると、イオがスマホから顔をあげる。


「ネットで布団注文したんだけど、たぶん明後日の19時以降に届くっぽい。もし早く帰れるなら、一緒に帰ってエントランスの鍵開けてくれる?」

イオに言われて、そういえばエントランスキーのスペアを彼に渡し忘れていたことを思い出した。

それで、慌てて鞄を探る。


「ごめん。さっき社員証と一緒にエントランスのスペアキーも渡そうと思ってたのに忘れてた」

「そうなんだ?ありがとう」

鞄から取り出したスペアキーを差し出すと、イオが笑顔でそれを受け取る。

昨日、玄関のスペアキーを渡したときは、出掛けでバタバタとしていたから何も思わなかったけど……

改めてこんなふうに面と向かって鍵を渡すと、なんだか妙に緊張した。