「んー。美玲はあんまし」
仲林くんが淋しそうにつぶやくから、焦る。
せっかく楽しい気分でスイーツを味わっていたのに、私の何気ないひとことが元カノとの記憶を呼び覚まさせてしまったようだ。
「そっか。まぁ、人それぞれだよね」
「まぁ、行列できるような人気のカフェとか、有名店のちょっと高級なのは喜んでたけど」
仲林くんがそう言って苦笑する。
淋しそうな目をする彼のために少しでも楽しい話題を探そうと頭をフル回転させていると、彼が私を見て急に何か思い出したように笑い始めた。
「でも、大人になってもコンビニのスイーツでこんなにしあわせそーにしてる子見たのは、在原さんが初めてかも」
さっきまで暗い表情をしていたのが一点し、私を見てクスクス笑う仲林くんはなんだか楽しそうだ。
甘いものはあんまり好きじゃなくて、高級なスイーツなら喜んでた元カノに対して、半分にしてもらったコンビニスイーツできゃーきゃー言っていた私。
その対比が、どうやら仲林くんには相当面白かったらしい。
悪かったわね、安い女で。



