居候同期とフクザツな恋事情




「ん、おいしー。ふわとろ」

ひとくち食べるごとに歓声をあげていると、ふと前から視線を感じた。

気が付くと、てっきり一緒にスイーツを楽しんでいると思っていた仲林くんが、スプーンを持つ手を止めてなんだか優しい目で私のことを見ている。

『見ている』というよりも、その優しくて温かい眼差しに『見つめられている』、と表現したほうが正しいのかもしれない。

こんなふうに、真正面から、しかもイケメンに見つめられることは滅多にないので、否応なしに胸がドキドキとした。


「あの、何?」

ドギマギしながら訊ねると、仲林くんが綺麗な顔をクシャッと綻ばせて楽しそうに笑う。

その笑顔が、ますます私の胸をドキドキさせた。


「いや、なんか。すげーしあわせそうに食うなーと思って。在原さん、甘いの好きなんだ?」

「好きだけど。逆に、甘いの嫌いな女子っているの?」

仲林くんの質問に訊ね返したら、彼が不意に表情を曇らせた。