「あー、ちょっと温めてすぎちゃって……」
ははっ、と白々しく笑う仲林くんだったけど。
正直、全然笑えない。
「温めすぎたってどういうこと?なんか、煙出てたよね?」
「え、そうかな?」
電子レンジの扉に手を置いたまま、にこっと笑って事実を隠蔽しようとする仲林くんのそばに寄る。
「そうかな?、じゃないから。明らかに焦げ臭いよね?」
「そんなことないよ」
私が扉を開こうとすると、仲林くんが笑顔でそれを阻止してきた。
「そんなことより、在原さんは先に髪乾かしたほうがいいんじゃない?」
「ごまかさないで」
仲林くんを押し退けて強引に電子レンジの扉を開けようとしたら、キッチンのコンロのほうで突然何かが燃える音がした。
びっくりして振り返ると、強火のコンロの上に置かれた空っぽのフライパンから火があがりかけている。



