居候同期とフクザツな恋事情






「在原さん、キッチン使っていい?」

夕飯がまだの仲林くんよりも先にお風呂に入ろうとしていたら、彼に声をかけられた。

コンビニの袋から冷凍のチャーハンを取り出しているところを見ると、どうやらあっためて食べたいらしい。


「どうぞ、ご自由に。食器はキッチンの上の棚に入ってるから、適当に使って」

「わかった」

仲林くんがご飯を食べてる間に、と思ってゆっくりとお風呂に浸かる。

さっぱりして出てきて髪でも乾かそうとドライヤーを手に取ったとき、なんだかダイニングのほうが焦げ臭いような気がした。

冷凍チャーハンをレンジであっためるだけで、こんな臭いする?

まさかと思うけど。ドライヤーを放棄してバスルームを出る。


「ねぇ、仲林くん……」

タオルで濡れた髪を押さえながらダイニングに入ると、仲林くんが慌てたように電子レンジの扉を閉めた。


え、……?

私の幻覚でなければ、仲林くんが扉を閉める直前に、電子レンジからうっすらと灰白い煙が出ていたような気がするんだけど。