考えてみたら2ヶ月なんて、あっという間だし。
なんなら、2ヶ月満たないうちに仲林くんの家が決まるってこともあるかもしれないし。
この程度で動揺するなんて、私もまだまだね。
冷静さを取り戻して口元を緩ませたとき、背後に仲林くんの気配がした。
「在原さん、シャワーありがとう」
「タオルの場所すぐわかっ、……」
さっきの動揺はなかったことにして振り向いた、私の笑顔が凍りつく。
そこには、なぜかバスタオルを腰に巻いただけの格好の仲林くんが立っていたからだ。
「うん、わかったよ」
仲林くんが私に視線を向けながら、濡れた髪を別のフェイスタオルでバサバサと拭く。
程よくついた二の腕の筋肉が、彼がタオルを動かすのに合わせて引き締まる。
それに一瞬目を奪われたかけてしまっていた私は、慌ててそばにあったクッションをつかんだ。
「なんで服着てないのよ、変態っ!」
悲鳴とともに投げつけたクッションが、今度は仲林くんのお腹にヒットする。



