居候同期とフクザツな恋事情




「わかったわよ」

諦めてそうつぶやくと、仲林くんの瞳がきらりと輝いた。

仲林くんの期待のこもった目を見つめ返して、ため息を吐く。


「最長2ヶ月。それ以上は絶対認めないからね」

ピシッと二本指を立てた手を突き出すと、仲林くんがその手を両手でギュッと包んだ。


「ありがとう、在原さん」

仲林くんがそう言ってあまりに屈託のない顔で笑うから、なんだか困惑してしまう。

仲林くんに包まれてしまった手に視線を落とすと、彼が握手するみたいにそれをブンブンと上下に振った。


「なるべく早く家は見つけるから。しばらくの間、よろしく」

「え?あぁ、うん」

つい流されるままに頷くと、仲林くんが念押しするみたいに最後ににっこりと私に微笑みかける。

それからぱっと私の手を離すと、不意に何かを探してきょろきょろとし始めた。


「お風呂って、向こう?」

私に視線を戻した仲林くんが、狭い廊下の外を指す。


「そうだけど」

「明日仕事だから、シャワー使うね」

たった今、同居人になったのに。しかも居候のくせに、仲林くんが当たり前みたいにそう言って爽やかに笑う。