居候同期とフクザツな恋事情



滝宮さんがアメリカに発ったあとに、どういう経緯でイオと永田さんが付き合いだしたのかはわからないし、あんまり知りたくないけれど。

この前イオが言っていた、『美玲は俺と付き合う前から滝宮さんに憧れてたみたいだから……』というのは、こういうことだったのだろう。


「それで、アメリカから戻ってきてその人と付き合ってるんですか?」

ここまでの話を聞く限り、滝宮さんが言っている『その人』というのは十中八九永田さんだ。

だけど、私が安心するためにはまだ少し確証が足りない。


「うん、つい最近」

前のめりになる勢いで訊ねたら、滝宮さんがほんの少し身をひきながら照れ臭そうに笑った。


「その人には俺がアメリカに行っている間に恋人ができていたみたいなんだけど……駐在後の事務手続きの関係でその人に関わるうちに、俺のほうがまだその人を好きなことに気付いてしまって……」

「恋人から奪っちゃったんですか?」

「う、ん……その、悪い言い方をすれば……」

イオの顔を思い出すと、少し切ない気持ちになる。

けれど、滝宮さん目線での話を聞いてしまったら、必ずしも滝宮さんと永田さんだけが悪いわけでもないような気がして。複雑な思いになった。