居候同期とフクザツな恋事情



「その人、笑顔の可愛い、なんでも素直に一生懸命に頑張ってくれる子で。仕事で関わるうちに、気になる存在にはなってたんだけど……そのときの俺には1年以上付き合ってた彼女がいて、彼女のことを裏切れなかったんだ」

「その『彼女』が、前に真希子さんが言ってた、アメリカ駐在前に結婚を前提に付き合ってたっていう人ですか?」

「よく覚えてるね」

イオのことで、滝宮さんと永田さんの関係が気になってましたから。そう思いつつ、愛想笑いを返す。


「でも実際には、全く結婚前提ではなかったんだよ。俺がアメリカ駐在が決まったときに、『まだ仕事を続けたいし、国を跨いだ遠距離をする自信はない』って彼女のほうからフラれてるんだ」

苦笑いを浮かべる滝宮さんの言葉に驚いた。

この前目撃した『元彼女』は、滝宮さんのことを好きみたいに見えたのに。


「それから、アメリカに発つ1週間前に気になってた人から告白されたんだけど……元彼女の言うとおり、『国を跨いだ遠距離』って難しいんだだろうなと思って。数年後に戻ってきたときに、まだ同じ気持ちが残っていたら……っていう話をしてその人とは何もないままに別れたんだ」