「メェちゃんの嘘つき」
私のほうに肩を寄せて頬杖をついたイオが、不貞腐れた声でぼそりとつぶやく。
イオがまた座り直したことも、嘘つき呼ばわりされてる理由もわからない。
眉を寄せて首を横に捻ったら、イオが不服そうな目をしてじとっと見てきた。
「坂部さんと食べるって言ってたのに、松野もいたよね。夜も飲み会で一緒なのに、昼まで一緒に食うの?すげー仲いいじゃん」
「私は絢子としか約束してないよ。松野くんがどうしていたのかはわからないし、昼だってたまにしか一緒に食べない」
「たまには一緒に食べてたんだ。普通に仲良しじゃん」
やや嫌味っぽくも聞こえる話し方をするイオは、さっき松野くんに愛想よくにこにこ笑いかけていた彼とはまるで別人みたいだ。
「でもそれは……」
イオが居候してくる前までは、松野くんに憧れてたわけだし。そこを責められたらちょっと困る。
困惑して俯きながら、よく考えたらどうして私だけ責められるんだとはたと気付いた。



