わたしにしか見えない君に、恋をした。

「ひかない?」

「ひかない」

「湊が他の子に目移りしたらどうしようって不安になるの」

ちょっと照れ臭くなりながら言うと、湊はちょっとの間の後フッと笑った。

「ちょっ、今笑った!?」

「笑ってない」

「嘘!絶対笑った!」

むすっと膨れて言うと、湊はあたしの唇を唐突に奪った。

そして唇を話すと嫌味なぐらい整った綺麗な笑みを浮かべた。

「俺の彼女は可愛いなぁって思っただけ」

「っ……」

「そうだ。俺も流奈に言いたいことあったんだ」

「えっ?」

「順調にいけば3回戦、愁人たちと当たるんだよね」

「そうなんだ?」

「愁人には悪いけど、あのムカつく野郎がいるから容赦しないから」

「ムカつく野郎?」

「流奈とデートしたアイツ」

「あぁ、金山先輩?」

「そう。アイツに肩抱かれてたもんな。絶対に試合でボコボコにしてやる」

湊はいまだにあたしとデートをした金山先輩に敵対心を抱いている。