わたしにしか見えない君に、恋をした。


「もう会えないって思ってた……」

感情が溢れ出してもう止められない。

「でも、会えた。こうやって抱きしめられる」

湊はぎゅっとあたしを抱きしめる腕に力を込めた後、すっとあたしの体から腕を離した。

「流奈」

「んっ……?」

もう涙で顔面はぐしゃぐしゃになっていたはずだ。

あたしの目の下の涙を指で拭うと、湊はハッキリと言った。

「今なら言える」

「なにを……?」

湊は真剣な表情を浮かべて何の迷いもなく言った。

「流奈が好きだ」

「……っ」

その言葉がずっと欲しかった。

好きな人に好きって言ってほしかった。

生きていてよかった。生きるのを諦めなくてよかった。

生きていれば、きっと何かいいことがあるって本当だったんだね。