わたしにしか見えない君に、恋をした。

「いや自分のあるし」

「えっ?」

「ん?」

互いの目を見合わせる。
「あ、あれ!?あたし、何してんだろ。あれ……?おかしいなぁ」

首を傾げて考え込む流奈。

「なんだよ、それ」

流奈の意味不明な言動に吹きだすと、流奈もつられて笑う。

「なんだろうね。自分でもわかんないや。ごめんね、変なことばっかりして」

時折流奈はこうやって不思議な行動をとる。

無意識の間にやってしまうと流奈はしきりに反省していた。

目の前にいる流奈をじっと見つめる。

俺は、流奈が好きだ。

リハビリ室に現れた流奈を見た瞬間、目が離せなくなった。

こんな気持ちになったのは生まれて初めてだ。

どこへ居ても何をしていても流奈のことを考えてしまう。

この強い想いを自分でも持て余してしまう。

流奈には好きな奴がいる。それは、俺ではない――。