ベッドを背もたれにして床に座り込む。
テーブルの上に置かれた湊との思い出のプリクラとUFOキャッチャーで取ってもらった写真立てを見ていると思い出が蘇ってたまらなくなる。

一緒にいたいと願うことももうできないなんて。そんなの嫌だよ……。

もっと、もっと、もっと、湊と一緒にいたかった。

生きていたかった。

「……湊……!」

名前を呼んだ瞬間、部屋の扉が開いた。

パッと視線を送ると、そこにいたのは弟の愁人だった。

「ノックしないでドア開けないでよ……!」

「お、おい、大丈夫?」

「大丈夫じゃないに決まってんでしょ!?」

こんなの八つ当たりだ。分かっているのに、自分の感情を抑えきれない。

「どうしたの?なんかあった?姉ちゃんが泣くなんて珍しくね?」

愁人は泣きじゃくるあたしの隣に腰を下ろしてテーブルの上のティッシュをとってあたしに手渡した。

「もしかして、金山先輩に何かされた?」

「ううん、違う。先輩のことじゃない……」

「だったら、どうしたんだよ――」

愁人が言いかけながら視線をテーブルの上に向けた。