そのろくに知りもしないその人が、急にわたしのツイートにいいねをしたり、リツイートするようになり、なんだか気味が悪かったので放置していたのだが。

 見たくはなかった。でも自分で見て確認しなければ真実はわからない。たとえそれが不愉快な体験だとしても。

 画面をスライドしながら読んでみる。しかしあまりにも低俗で根拠のない言いがかりの連続に呆れ果ててしまい、怒りよりも哀れみを覚える。

 後ろから手が伸びてきて、見つめていたスマホをスッと奪われた。

「あ。まだ読んでいるのに。返してよ」
「見るな」
「えっ」
「そんなもの見るな。何があったのか知らないけれど、俺はおまえの味方だから」
「・・・世界中を敵に回しても?」
「そうさ。世界中を敵に回しても、何があっても、俺だけは」

 ささやきと優しいキス。そのキスが唇から首筋へと、やがて胸元に降りてゆく。抱き合ったままベッドに横たわり、熱い身体に抱かれたまま、彼の耳にささやいた。

「わたしもよ」




- End ー