元国王たちの変な警戒心が私に向いて箱入りにならないよう、実年齢より幼く体を縮めたのは元暗殺者の父。持病の薬だと言って持たせてくれたあの錠剤が年齢を偽装させるための物だったのよ。
その後の故郷の話は封筒の中に書いてあったじゃない。自分で見付けたじゃない。書けないペンを使って書いてあったじゃない。もう誰も生き残っていない。城の者の襲撃にあって全焼したって。それでも誰も恨むなって。
こんな大切な事も忘れていたなんて本当、バカだわ。
「エイミア。座れ」
「ねぇ。あなた、知ってる?私が兄と慕ってきた従兄弟の名前はね、パルドメール。世間に知られているパドってあだ名なのよ?」
これが私の魔力なのか母ののこしてくれた力なのかは分からない。でも、家にあったはずの魔女の髪で作られた上着がひとりでに飛んでくると私と子供たちを包んで連れ去ってくれた。
行き着いた先がどこなのかは分からないけれど、あの時隙間から見えたパドという男の恨みのこもった目を忘れる事は出来ないだろう。
その後の故郷の話は封筒の中に書いてあったじゃない。自分で見付けたじゃない。書けないペンを使って書いてあったじゃない。もう誰も生き残っていない。城の者の襲撃にあって全焼したって。それでも誰も恨むなって。
こんな大切な事も忘れていたなんて本当、バカだわ。
「エイミア。座れ」
「ねぇ。あなた、知ってる?私が兄と慕ってきた従兄弟の名前はね、パルドメール。世間に知られているパドってあだ名なのよ?」
これが私の魔力なのか母ののこしてくれた力なのかは分からない。でも、家にあったはずの魔女の髪で作られた上着がひとりでに飛んでくると私と子供たちを包んで連れ去ってくれた。
行き着いた先がどこなのかは分からないけれど、あの時隙間から見えたパドという男の恨みのこもった目を忘れる事は出来ないだろう。



