「国王と妃は殺された。兄貴や召し使い、兵士たちは大広間で俺たちの居場所を吐けと捕まっている。策を練ってからでも大丈夫だ。・・・落ち着け」
「~っ!ごめん!やっぱり無理!」
「おい!」
大広間にいる。まだ助かる命がある。考えるのも無駄だった。出来なかった。
自分の目で確かめたくて、身の安全だけ確保したくて走った。走りづらくて着ていたドレスも破いた。重さすら邪魔だった。がむしゃらに走っていたからなのか、ただ単純に次男の体力が無かったのかどんどん距離が離れていった。
知っていたの。彼がどういう人なのか知っているの。きっと彼はどんな事をされても何も言わない。殺せと煽って私を助けるための死を選ぶんだ。
絶対させない。誰にもクロエラを殺させない。だって私の大切な、私を家族のようだと言ってくれた唯一の人だから。家族だと愛してくれた、独りにならないようにずっと守ってきてくれた人だから。
何も恩返し出来ていない状態で死なれてたまるか。絶対に助けたい人なのに。
「~っ!ごめん!やっぱり無理!」
「おい!」
大広間にいる。まだ助かる命がある。考えるのも無駄だった。出来なかった。
自分の目で確かめたくて、身の安全だけ確保したくて走った。走りづらくて着ていたドレスも破いた。重さすら邪魔だった。がむしゃらに走っていたからなのか、ただ単純に次男の体力が無かったのかどんどん距離が離れていった。
知っていたの。彼がどういう人なのか知っているの。きっと彼はどんな事をされても何も言わない。殺せと煽って私を助けるための死を選ぶんだ。
絶対させない。誰にもクロエラを殺させない。だって私の大切な、私を家族のようだと言ってくれた唯一の人だから。家族だと愛してくれた、独りにならないようにずっと守ってきてくれた人だから。
何も恩返し出来ていない状態で死なれてたまるか。絶対に助けたい人なのに。



