手元に戻ってきたからなのか、エイミア様はとても嬉しそうに上着を羽織り手紙を読み始めた。その間、誰も内容に触れる事は出来なかったけれど納得のいく内容であったのは確かなようだった。

「これは・・・」

「いかがなされました?」

「・・・見る?」

驚いた表情で最後の一枚を見ていたエイミア様に声をかけると微笑みを浮かべながら差し出してきた。頭を下げ、受け取ると写っていたのは集合写真のようだった。
赤子を抱いた女性の腰に手を回し、仲睦まじくいる男性。三人を囲むように笑い合っている複数の男女。
家族写真と呼ぶべきなのかもしれない。何せ、彼女には育ててくれた親がたくさんいたという話なのだから。