好きなんだから仕方ない。

力に動かされるのではなく、力を動かせるようにならないと。そうじゃないとまた同じ過ちを繰り返す事になる。
あれ?同じ過ち?私、前にも誰かを傷付けて?

「エミィ、どうした?」

「・・・ううん。リッヅの所に行ってくる。暇だろうけどついておいで」

エイミアの時の記憶かな。きっと。ステアダに問いかけられて現実に戻るなんて、思ったほど立ち直れていない訳じゃないのかも。
二人を連れてリッヅの部屋へと向かった。力の使い方に関してはリッヅが一番知ってるから何か掴めるんじゃないかと思って。
稽古を付けてもらおうと扉を叩いた。でも、まだステアダの事を受け入れていないのか中に入るとリッヅの表情が一瞬歪んだ。私でさえ結構不快なのだからステアダはもっと強く思ったはず。嫌な思いをさせちゃったかな。
それから、私はリッヅに教えてもらいながら力の使い方を習得していった。これで、この力で誰かを傷付けずに済むんだ。