私は、先輩が照れているのを知らないフリをしながら、背中に頬をくっつける。
やっぱり、暖かいーー。
悠真先輩が何も言わないのをいい事に、私は家に着くまで抱きついた腕を離すつもりは無かった。
だけど、近くを散歩していたのが仇になり、直ぐに着いてしまう。
あっという間......。もっと一緒にいたい。そう思いながら、仕方なく離れて、自転車を降りた。
休み明け、学校でまた会えるけれど、せっかく想いが通じたのだ。寂しく感じてしまう。
「ありがとうございました......」
名残惜しく思いながら、私は背を向けて家に入ろうと、1歩目を出す。
だけど、その1歩が地面に着く前に左手をグイッと引かれた。
勢いのまま、私は引っ張られ振り向く。
そして、次の瞬間ーー。
「......ん!?」
視界いっぱいに、悠真先輩の綺麗な顔があり、唇に柔らかいものが触れていた。
これは、キス......?



