キミのことが好きすぎて



風が冷たく寒いはずなのに、私は熱が出た時とは違う暖かさを感じた。



「送ってく」



悠真先輩はそう言って立ち上がり、自転車に股がった。

そして、早く乗れと後ろを指さす。


これは、俗に言う二人乗りってやつでは?


悠真先輩が付き合ってくれるということは、私と先輩は“彼氏彼女”の関係ということになる。


以前までは、仲の良さそうなカップルの二人乗りを見ているだけだったのに、まさか、私がやる立場になれるとは考えてもいなかった。


見かける女の子は、横乗りをしている人もいたけれど、初めての私にはバランスを取るのも難しいので、普通に跨った。



「じゃあ、行くぞ」



そう言って、グンッと進んだ。


風が寒いけれど、先輩が盾になっていて、私に直接当たることは無い。

それでも寒いことに、かわりはないけれど......。


目の前にある背中は、もちろん私よりも大きい。


頼りたくなるその背中は、おんぶして貰った時、暖かかったなぁと思い出す。