「結菜、もう一度診察させてね 」 そう言って、結菜の服に手を入れて 聴診器を当てるとピクッ…と体が動く… 「…ごめん、怖かったな 」 手をそっと握るようにして 同時に脈も取る。 脈が速いな… 測らなくても熱があるのはわかる 痛いことはできるだけしたくないけど 点滴だけ頑張ってもらわないと… 「…結菜………」 点滴頑張ろう そう言おうと思ったけど 名前を呼んだだけて震えてしまう結菜… 俺が痛いことばっかりしてきたから 怖がられているのか… 震える結菜を抱きしめて 背中をそっと撫でる。