「ねぇ、あの子じゃない?噂の、異世界に行けるって子。」
「うわ、ほんとだわ、早く逃げましょ。あの子の近くにいると殺されるわよ。」

{またあのおばさんたちだ…嫌だなぁ。こんな能力なければよかったのに。}

私の名前は、黒羽 稚奈(くろは わかな)。
ちょうど、今は12歳くらいかしら。
私には、変な能力があるの、それは異世界に行く能力。
最初は保育園の時に、急に黒い穴ができて、お母さんが、吸い込まれて、そのまま帰ってこなかったわ。
次に、小学校の時にまた同じものが現れたわ、お父さんが帰らぬ人となり、友達の大半が吸い込まれていったわ。
そんなことがあって、あたしは除け者になったのよ。でも、こんな生活はもう無理よ。だから…この能力を使って、異世界に行くわ。


「おぉ、神よ。私を異世界に連れて行って。」




目を開けるとそこは異世界だった。