【完】溺愛したいのは、キミだけ。

放課後、帰りの支度を終えて教室を出ると、そのまままっすぐ下駄箱へと向かった。


帰り道は基本、いつも一人で帰っている私。


下駄箱に着いて中から靴を取り出し、上履きから履き替える。


するとその瞬間、突然うしろから誰かの腕が伸びてきて、首元を捕まえられた。


「つかまえた」


「ひゃっ!」


あれ? この声は。


ドキッとして振り返ると、そこにいたのはやっぱり……。


「み、翠くんっ!」


イタズラっぽい笑みを浮かべた翠くんだった。


「はは、ビックリした?」


「うん、ビックリしたよ。誰かと思った」


「ヒナのこと待ってたんだよ。一緒に帰ろうと思って」


「え?」


「今日水曜だから、部活休みだし」


ウソ。わざわざ待っててくれたの?